不死と生
『3×3EYES』は中国やチベット、インド神話、仙術、妖魔などをモチーフとした伝奇アクションであり、単なるバトル漫画にとどまらず、不死と生、愛と救済を描いている。
主人公の藤井八雲は、ごく普通の日本人高校生。ある日、「三只眼吽迦羅（さんじやん・うんから）」という不老不死の種族の生き残りである少女・パイと出会ったことで、彼の人生は大きく変わる。事故により瀕死となった八雲は、パイの術によって「无（ウー）」＝不死身の守護者として甦る。これにより八雲はパイの「人間になりたい」という願いを叶える旅に同行することになる。2人は人間になる方法を探して世界を巡るが、同時に古代の神々や妖魔、仙人、邪悪な三只眼たちとの壮絶な戦いに巻き込まれていく。やがて物語は「不死とは何か」「人間であるとはどういうことか」という根源的な問いに迫っていく。
ファンタジー風のバトル漫画であるがパイと八雲の旅は、単なるファンタジーではなく、人間の「生きる意味」そのものを問い直す壮大な巡礼の物語だと言えるだろう。
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