フレディ・マーキュリーの人生を描いた音楽伝記映画
物語は1970年代初頭、フレディ・マーキュリーが、ブライアン・メイやロジャー・テイラーと出会い、「クイーン」が結成される場面から始まる。独特の音楽性とカリスマ性で世界的な成功を収める一方、フレディは次第に名声と孤独、そして自らのセクシュアリティとの葛藤に翻弄されていく。やがてバンドは解散の危機を迎えるが、フレディは仲間との絆を再確認し、1985年のチャリティーコンサート「ライブ・エイド」のステージへ。その圧巻のパフォーマンスは、彼とクイーンの存在を永遠のものとした。
本作最大の見どころは、言うまでもなくフレディ・マーキュリーの生き様と、クイーンの音楽そのものである。主演のラミ・マレックは、入念なリサーチと身体表現によってフレディを見事に体現している。音楽映画としても極めて完成度が高く、『Somebody to Love』『Bohemian Rhapsody』など、名曲の数々が物語の節目を彩り、観客の感情を引き上げる。特にクライマックスの「ライブ・エイド」再現シーンは、20分におよぶ圧巻の演出で、映画史に残る名場面と言えるだろう。
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