『あの夏、いちばん静かな海。』感想・考察・レビュー【映画】

本当に静かな映画

物語の主人公は、聴覚障がいを持つ青年・茂。彼は清掃員として働きながら、同じく聴覚障がいを持つ恋人・貴子と何でもない日常を過ごしている。ある日、茂はゴミ捨て場で壊れたサーフボードを見つける。彼はそれを修理し、独学でサーフィンを始める。最初は全くの素人だったものの、次第に上達していき、やがて大会に挑戦するまでになる。貴子はそんな茂を献身的に支え、二人は言葉を交わさずとも心を通わせながら、サーフィンに向き合う日々を送るが、物語はある切ない結末へと向かう。

本作は、主人公たちが聴覚障がいを持つ設定であるため、セリフがない。代わりに、映像や表情、仕草を通じて感情が伝えられる。筆談や手話をするわけでもないが、それでも意思は通じ合っている。観る人それぞれが彼らの心情を想像し、共感を深めることができる作品とも言えるだろう。

派手な演出は一切なく、静かでシンプルなストーリーであり、北野武監督の独特な映像美や感性を味わうことができる。サーフィンを通して描かれるひたむきな生き様、切なくも美しいエンディングが印象的な作品である。


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