重厚なストーリー、魅力的なキャラ、映像・音楽、全てを兼ね備えた作品である。
主人公バナージ・リンクスは、戦争の理不尽さに翻弄されながらも、「それでも」と言い続け、戦いを止めようとする意志を貫く。絶望的な状況にあっても諦めず、誰かを救おうとする信念が周囲の人々に影響を与え、やがては戦場そのものを変えていく様子は、本作の大きな見どころの一つである。
登場するキャラクターはどれも魅力的であり、特に大人たちの存在感が際立っている。ジンネマンは、かつての戦争で傷つきながらも仲間や人の心を大切にするリーダーとして描かれ、ダグザはバナージに対して父親のような温かさを見せる一方、軍人としての厳しさも併せ持つ。また、オットー艦長は常に部下のことを考え、戦況においても冷静な判断を下す頼れる指揮官である。彼ら大人たちの言動や信念が、物語に深みを与えている。
作画クオリティは非常に高く、特に戦闘シーンの迫力は圧巻である。冒頭から全力で描かれており、ep1のクシャトリヤとスタークジェガンの戦闘は、細部まで描き込まれた機体の動きや爆発の演出が素晴らしい。全編を通じてモビルスーツ戦のダイナミックな表現が光り、戦闘の緊張感と臨場感が際立っている。
澤野弘之らによる音楽もまた、作品の魅力を引き立てる要素の一つである。澤野弘之の壮大なBGM「UNICORN」や「ON YOUR MARK」、「RX-0」は、戦闘シーンや感動的な場面に完璧にマッチし、作品の世界観をより一層引き立てる。Aimerの「RE:I AM」や「StarRingChild」も名曲である。
ガンダムシリーズの中でも屈指の完成度を誇る本作は、ぜひ多くの人に観てもらいたい作品でありガンダム初心者の方にもオススメしたい。
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