『キングダム』感想・考察・レビュー【映画】

『キングダム』は、原泰久による同名漫画を実写映画化した作品である。春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、後に始皇帝となる若き王・嬴政の出会いを描いた歴史アクション大作である。

戦争孤児として育った信は、同じ境遇の漂とともに天下の大将軍を目指し、日々剣術の修行に明け暮れていた。そんなある日、漂は王宮に召し抱えられることになる。しかし、しばらくして瀕死の状態で信のもとへ戻ってくる。漂が残した言葉を頼りに信が向かった先で出会ったのが、漂と瓜二つの少年、嬴政であった。実は漂は、王宮で起きた政変に巻き込まれ、嬴政を逃がすために身代わりとなっていたのである。王位を奪った異母弟・成蟜から王座を取り戻すため、信と嬴政は行動をともにすることになる。特に印象的なのが、山の民を率いる楊端和との出会いである。敵として警戒していた相手と手を組み、圧倒的な数の敵軍へ立ち向かう展開は、本作の大きな見どころである。さらに、信が初めて本格的な戦場に立ち、恐怖を感じながらも仲間とともに敵へ向かっていく姿からは、少年が戦士へと成長していく過程が伝わってくる。本作の魅力は、単なる歴史映画ではなく、「天下の大将軍になる」という信の夢と、「中華を一つにする」という嬴政の大きな志が交差していく点にある。身分も生まれも異なる二人が、それぞれの夢を胸に戦い始める物語は、ここから壮大な歴史へとつながっていくのである。

漫画が原作の映画と言えば大抵はコケてしまうものであるが、キングダムは漫画原作が好きな筆者からしても本当に面白い映画であった。漫画に忠実なストーリーであり、戦場というものの迫力は実写映画のほうがより伝わってくる。2時間の枠の中に原作の面白さをうまく詰め込んだ映画と言えるだろう。


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